パソコン 【PC】 Personal Computer / パーソナルコンピュータ

概要

パソコン(PC)とは、個人向けの小型、低価格の汎用コンピュータ製品。個人が手元に置いて直接操作して利用するもので、利用者ソフトウェアを導入することで様々な用途に利用できる。

現代のパソコンは本体および表示装置(ディスプレイ)、キーボードマウスなどの機器で構成される。狭義の「パソコン」はこのうち本体部分を指し、プログラム実行データを処理するCPUマイクロプロセッサ)、プログラムデータを一時保存するメインメモリRAM)、永続的に保管するストレージ外部記憶装置)、マザーボード電源ユニット、外部入出力端子などの部品で構成される。

ソフトウェア環境として汎用性の高いオペレーティングシステムOS)が導入され、利用者が用途や目的に応じて必要なアプリケーションソフトを導入して使用する。OSWindowsmacOSなどの製品が本体に導入済みの状態で販売されることが多いため、パソコンの構成要素の一部とみなすことも多い。

形態による分類

パソコンのイメージ画像

机上に据え置きで利用する形態の製品を「デスクトップパソコン」(desktop PC)と呼び、その中で、筐体に高さがあり縦置きする形状のものを「タワーパソコン」(tower PC)という。デスクトップ型ディスプレイキーボードなどの装置が別々に提供され、ケーブルや無線で接続して使用する形態が多いが、ディスプレイと本体が一体化している製品もある。

一方、すべての装置が薄型の小型の筐体に一体化していて持ち運び可能な形態の製品を「ノートパソコン」(laptop PC)という。二枚の板状の部材をヒンジで繋いで開閉できるようにした形状で、内側の片面が液晶ディスプレイ画面に、もう一方がキーボードタッチパッドとなっている。

近年ではディスプレイに触れてタッチパネルとして操作できる機種も増えており、ディスプレイ側をヒンジから取り外して単体でタブレット端末としても使用できる「2in1タブレット」と呼ばれる製品カテゴリーも一般的になっている。

機種による分類

パソコンのイメージ画像

現代のパソコン製品は大きく分けて2系統に分類できる。一方は米マイクロソフトMicrosoft)社の「Windows」(ウィンドウズ)をOSとして使うことが多い「Windowsパソコン」あるいは「PC/AT互換機」と呼ばれる製品群で、米インテルIntel)社製CPUや他社の互換製品を用いるなど、メーカーが異なっても仕様や設計の多くが共通している。

もう一方は米アップルApple)社が一社単独で展開する「Mac」(マック)シリーズ(旧称Macintoshマッキントッシュ)で、同社が本体および専用のOSである「macOS」(マックオーエス)、主要な周辺機器ソフトウェアを一貫して提供している。

「パソコン」という表現は両者を含む個人向け小型コンピュータの総称とすることが多いが、「パソコンとMac」のようにWindowsパソコンのみを指す狭い意味で用いる人もいる。英語でも事情は似通っており、“PC” という略称でWindowsパソコンのみを表し、“PC vs Mac” のように表記する人がいる。その場合、総称としては省略しない “personal computers” を用いることが多い。

近年では、米グーグルGoogle)社の「Chrome OS」(クロームオーエス)を搭載した「Chromebook」(クロームブック)シリーズが第三勢力として台頭しつつあり、Windowsが動作するが英アーム(ARM)社系CPUを採用しIntel系とはソフトウェア互換性が限られる製品群など、従来の枠組みには収まらない機種も増えてきている。

(2022.2.17更新)

パソコン用語辞典

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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