ネイティブアプリケーション 【native application】 ネイティブアプリ

概要

ネイティブアプリケーション(native application)とは、特定のコンピュータの機種やオペレーティングシステム(OS)上で直接実行可能なプログラムで構成されたアプリケーションソフトのこと。

ソフトウェアを構成する実行ファイルの形式が、特定のCPU(マイクロプロセッサ/MPU)とOSの組み合わせで動作する「ネイティブコード」(native code)となっているものを指す。

対象機種・OS以外の環境では動作しないが、プログラムサイズが小さく実行速度が速い。また、当該環境が提供する機能を制約なくフル活用することができ、高機能・高性能を実現しやすい。

一方、非ネイティブアプリケーションはコンピュータが直接実行可能なプログラム以外の形で実装・配布されるもので、性能や機能では劣るが一つの配布パッケージで様々な異なる環境(パソコンとスマートフォン、WindowsとmacOSなど)に対応できる利点がある。

これには、HTMLなどのマークアップ言語やJavaScriptなどのスクリプト言語を組み合わせた「Webアプリケーション」(Webブラウザなどで動作する)や、Java言語で開発された「Javaアプリケーション」(実行環境上のJava仮想マシンで動作する)などが含まれる。

なお、スマートフォンやタブレット端末などで普及しているAndroidは、アプリの配布にJavaプログラムの亜種を用い、端末の実行環境に合わせてコード変換を行う方式を取っているため、形式的にはネイティブアプリケーションではないと言えるが、Webアプリなどとの対比で慣例的に「Androidネイティブ」であるとみなされる。

(2020.2.7更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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