リモートデバッグ 【remote debug】

概要

リモートデバッグ(remote debug)とは、デバッガの特殊な機能の一つで、ネットワークを通じて別のコンピュータで実行されているプログラムのデバッグを行うこと。

デバッガは実行形式のプログラムの動作に介入し、一時停止や一命令ずつ止めながら実行したり、プログラムの状態(変数の値など)を表示したりすることができる。開発者がプログラムの欠陥(バグ)やその原因を探るために使用する。

通常は開発者が操作しているコンピュータ上で実行しているプログラムを対象にデバッグを行うが、リモートデバッグに対応したデバッガはネットワーク上の他のコンピュータに接続し、そのコンピュータ上で動作しているプログラムを対象にデバッグを実施することができる。

開発環境では正しく動作するが他の環境や利用環境ではバグが生じる場合などに用いられ、実際に動作不良を起こす環境上でプログラムを実行しながらデバッグを行うことができる。実行環境側にもデバッガの接続を受け付ける開発ツールなどを導入する必要があることが多い。

リモートデバッグに対応した開発環境には様々なものがあるが、著名な例では米マイクロソフト(Microsoft)社のVisual Studio(C#やVisual Basicなどのデバッグに対応)、ジェットブレインズ(JetBrains)社のIntelliJ IDEA(Javaに対応)などがよく知られる。

(2021.12.15更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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