読み方 : そけつごう

疎結合【loose coupling】

疎結合とは?

一般に、疎結合な設計では、各要素はあらかじめ決められた最小限の約束事(インターフェース)のみを通じてやり取りを行い、互いの内部構造を深く知る必要はない。一部の要素の仕様や内部構造を変更しても、他の要素への影響が小さくて済む。互換性拡張性、保守のしやすさが向上し、不具合が生じた際も原因を局所に絞り込みやすくなる。要素間の連携に仲介の仕組みが必要となるため、通信コストや処理の負荷が増す場合もある。
疎結合のイメージ画像

疎結合なソフトウェア設計

ソフトウェア開発では、モジュールクラスを独立した単位に分割し、公開されたインターフェースだけを通じて連携させる設計が疎結合の実践にあたる。ある機能の内部処理を差し替えても外部との接続方法が変わらなければ、他の部分は修正せずに済む。分散システムでは、サービス同士をAPIメッセージキューを介して通信させることで、各サービスを独立して開発・運用できるようにする設計も同じ考え方に沿っている。

疎結合なハードウェア設計

ハードウェアの分野では、接続規格の共通化が疎結合を体現している。汎用的な端子を通じて異なるメーカーや世代の機器を組み合わせられる状態は、物理的な結びつきが緩やかであることを示す。利用者は本体を買い替えることなく部品を入れ替えて機能を拡張でき、製造側も設計の自由度が高まる。また、コンピュータの設計では、一台の機器に複数のCPUを搭載し、それぞれがメモリやOSを持って独立して動作する構成を「疎結合マルチプロセッサ」と呼ぶことがある。

疎結合な組織

組織論でも疎結合という概念が用いられることがある。部署ごとの役割と責任を明確にし、情報の受け渡しを定められた手順に絞った状態のことで、特定部署の変更や再編が全体へ及ぼす影響を抑えられる。各部門に適度な裁量があり緩やかに連携する組織は、環境の変化に柔軟に対応しやすく、一部が困難に直面しても他が独立して機能を維持しやすい。

他の辞典等による「疎結合」の解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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