ボトルネック 【bottleneck】 ネック
概要
ボトルネック(bottleneck)とは、ガラス瓶の口に近いくびれた部分を意味する英単語で、転じて「隘路」を意味する。日本語の外来語としては「ネック」と略されることも多い。“bottle” は「瓶」、“neck” は「首」を意味し、瓶の最も細くなっている部分を指す。液の流量(の最大値)は瓶の容量や他の部分の太さに関わらず、この部分の太さによって決まる。このことから、系全体の中で速度を律する、流れを最も妨げる要素を表す例えとして様々な分野で用いられる。
ITの分野では、機器やソフトウェア、システム、ネットワークなどを構成する要素のうち、他よりも性能や容量の乏しい、あるいは、負荷が一点に集中して混雑している要素のことをボトルネックという。その要素の性能が系全体の処理や伝送の最大速度を決定付ける。
あるシステムの負荷を増大させていくと、ある時点で単位時間あたりの処理量が頭打ちになったり、システム障害や極端な性能低下を引き起こす。その場合、構成要素のいずれか一か所がボトルネックとなっていることが多く、複数の要素が同時に限界を迎えることは少ない。
どこがボトルネックになっているのか調べてそこを改善しない限り、他のどこを改良しても事態は好転しない。ただし、ボトルネックは相対的な概念であるため、ある時点でのボトルネックを解消すると、別の箇所が新たなボトルネックとして全体の性能を制約することになる。
(2024.3.28更新)