DATファイル 【DAT file】 .datファイル

概要

DATファイル(DAT file)とは、ファイル名拡張子に「.dat」を持つファイル形式。“dat” は「データ」(data)の略号で、プログラムなどではなくデータを保存していることを示している。

ソフトウェアの開発者が独自に考案したファイル形式に採用されることが多い拡張子で、仕様が整備された標準的・汎用的なデータ形式ではなく、そのソフトウェアが内部的に利用するためのデータファイルに用いられる。

多くの場合、他のソフトウェアとのデータの交換や変換などは意図しておらず、拡張子が同じ「.dat」でもソフトウェアによって形式や内容はまったく異なっている。仕様が公開されておらず他のソフトウェアでは開くことできない形式も多い。

汎用的な形式のデータが何らかの都合でDATファイルに格納されていることもあり、その場合はファイル名の「.dat」の部分を本来の拡張子に変更すれば開くことができる。例えば、内容がPDFであると分かっているファイルが「文書名.dat」で保存されていたら「文書名.pdf」に変更すれば開くことができる。

winmail.dat

dat形式のファイルで有名なものに「winmail.dat」がある。米マイクロソフトMicrosoft)社のOutlookアウトルック)というソフトウェアで作成した電子メール添付されていることがある。

Outlookでは同社独自の「リッチテキスト」(RTFRich Text Format)形式によるメッセージ作成が可能で、この形式を選択するとメッセージ全体が「TNEF」(Transport Neutral Encapsulation Format)という特殊なデータ形式に変換されて送信される。

この形式のメッセージを同社製ソフトウェアで受信するとリッチテキスト形式の本文が表示されるが、非対応の他社製ソフトウェアでは「winmail.dat」というファイル添付された状態で表示される。本文がテキストで表示される場合もあるが、本文に何も表示されないこともある。

いずれの場合も添付ファイルwinmail.datに格納された状態になっているため、非対応ソフトでは取り出すことができない。受信側でTNEF形式の読み込みや変換に対応した特殊なソフトやネットサービスを用いて読み出し可能な形式に変換するか、送信者に連絡してリッチテキスト以外の形式で送り直してもらう必要がある。

(2023.7.31更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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