読み方 : けたおち

桁落ち【loss of significance】

概要

桁落ちとは、丸め誤差を含む非常に近い大きさの小数同士で減算を行ったときに、有効数字が減る現象のこと。コンピュータでは浮動小数点数の数値計算において生じる。
桁落ちのイメージ画像

長い桁の小数や無限小数を数値計算する場合には、ある桁以降の値を四捨五入するなどして有限桁で表す(丸める)ことがあるが、丸めた後の値が非常に近い値同士で減算を行うと差が非常に小さい値となり、計算前の値より有効な桁が大きく減少してしまうことがある。

例えば、√100001-√100000 という計算を有効数字8桁で行うと 0.31622935×103-0.31622777×103 = 0.158×10-2 となってしまい、得られた結果の有効な桁は3桁に減少してしまう。

コンピュータ浮動小数点形式では便宜上、計算の結果失われた下位の桁を0で埋めて 0.15800000×10-2 のように扱うため、これに大きな数を掛けるなど続けて計算していくことで、途中で生じた桁の欠落が最終的に大きな誤差を生じさせてしまうことがある。

(2018.6.5更新)

他の用語辞典による「桁落ち」の解説 (外部サイト)

資格試験などの「桁落ち」の出題履歴

▼ 基本情報技術者試験
令4修12 問1】 桁落ちの説明として,適切なものはどれか。
令2修7 問2】 桁落ちの説明として,適切なものはどれか。
平31修1 問1】 桁落ちの説明として,適切なものはどれか。
平29修6 問2】 桁落ちの説明として,適切なものはどれか。
平27修12 問2】 浮動小数点形式で表現される数値の演算において,有効桁数が大きく減少するものはどれか。
平27春 問2】 桁落ちの説明として,適切なものはどれか。
平26修6 問2】 浮動小数点形式で表現される数値の演算において,有効桁数が大きく減少するものはどれか。
平25修7 問3】 桁落ちの説明として,適切なものはどれか。
平23修12 問2】 浮動小数点形式で表現される数値の演算において,有効桁数が大きく減少するものはどれか。
平22秋 問2】 けた落ちの説明として,適切なものはどれか。