ダブルクォーテーション 【“”】 double quotation mark / 二重引用符

概要

ダブルクォーテーション(“”)とは、欧米圏の言語などで用いられる、点が二つの引用符「“」「”」のこと。日本語の鉤括弧(「」)に近く、文章中で引用や台詞、作品名などを地の文と区別するために囲む。

英語などいくつかの言語で一般的な引用符の一つで、カンマ(,)と同じ形の点を、文字の上方に二つ並べたものである。言語によっては、開き記号「“」あるいは閉じ記号「”」を文字の下方(カンマピリオドと同じ高さ)に配置する場合もある。点の向きは開き記号と閉じ記号で180度回転した点対称に書く言語が多いが、同じ向きの言語もある。

似た引用符で、点が一つの「‘」「’」は「シングルクォーテーション」(single quotation/一重引用符)という。ダブルクォーテーションとまとめて「クォーテーションマーク」と総称することもある。文章中での使い分けには明確なルールがあるわけではなく、用途はほとんど同じだが、一方で囲んだ文章中でさらに引用符を使いたい場合はもう一方を使うべきであるとされる。

IT分野では、多くのプログラミング言語などで「x="abc"」のように文字列リテラルの括り記号として用いられることが多い。HTMLやJavaScriptのようにシングルクォーテーションもダブルクォーテーションも同じように利用できる言語もあり、「x='This "phrase" is quoted.'」のように片方が含まれる文字列を括る際にもう一方を使うことができる。

ASCII文字コードでは、閉じ記号(右引用符)の「"」(34番、16進数で22)しか用意されていないため、"abc" のようにこれを開始と終了の両方に用いることが多い。標準的な日本語キーボードでは、最上段の左側にある「" 2 ふ」キーを、Shiftキーシフトキー)を抑えながら押すと入力できる。

(2025.8.6更新)

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