標準エラー出力 【standard error output】 stderr

概要

標準エラー出力(standard error output)とは、コンピュータ上で実行されているプログラムが、特に何も指定されていない場合に標準的に利用するエラー出力先。システム上では “stderr” の略号で表されることが多い。

コンピュータの出力装置やオペレーティングシステム(OS)が提供するデータ出力機能・経路などを指し、プログラム実行時にエラーが発生した際にエラーコードやメッセージを出力する先を表す。多くのシステムではディスプレイへの文字表示が標準エラー出力に設定されているが、操作や設定により指定ファイルへの書き込みなどに変更することもできる。

UNIX系OSおよびC言語に実装され広く普及した概念で、狭義にはこれらの環境における標準のエラー出力手段を意味するが、現在では他の多くのOSやプログラミング言語でも同様の仕組みを備えており、広義にはそれらを含む総称を表す。

UNIX系システムでは他に、何も指定しない場合の標準のデータ入力元である「標準入力」(stdinstandard input)や標準のデータ出力先である「標準出力」(stdoutstandard output)がある。標準入力は通常キーボードからの文字入力が設定されていることが多く、標準出力は標準エラー出力と同じくディスプレイへの文字表示が設定されることが多い。

(2022.11.26更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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