プリンタ 【printer】
解説 外部から受信したデータを印刷する機器で、用紙をセットするカセットやトレイ、紙送り装置、印字ヘッドなどの印字機構、インクやトナーなど着色材料を貯める容器などで構成される。用紙を少しずつ繰り出し、端から順に必要な箇所に着色して印刷を行う。
黒など単色の印刷しかできないものと、複数の原色の着色材料を使用してカラー印刷できるものがある。多くの機種はB5版やA4版の普通紙の印刷に対応しているが、B4版やA3版などの大きな用紙に印刷できるものや、はがきや写真用紙、CDやDVDなどのレーベル面に印刷できるもの、ロール状の連続用紙を用いるものなどもある。
コンピュータなど他の機器とはUSBケーブルやネットワークケーブル(イーサネット)など有線で接続する場合と、無線LAN(Wi-Fi)やBluetoothなどで無線接続する場合がある。パソコンだけでなくデジタルカメラやスマートフォンなどと接続したり、メモリーカードを差し込んで写真などを印刷できる機種もある。
近年では、筐体上面にイメージスキャナ(画像読み取り装置)を備え、紙面を読み取ってコンピュータに画像データとして入力したり、印刷機能と連動してコピー機(複写機)として利用できる「プリンタ複合機」が一般的になっている。インクジェット方式のプリンタの場合は「インクジェット複合機」と呼ぶ。
印刷方式
プリンタは動作原理の違いによりいくつかの種類に分類される。現在主流なのは、ヘッドの先端の微細なノズルからインクを噴射して印刷する「インクジェットプリンタ」(inkjet printer)と、感光体にレーザーを照射して微細な粉末を付着させ紙に転写する「レーザープリンタ」(laser printer)である。
他にも、ヘッドの先端のピンをインクのついたテープ(インクリボン)に打ち付けて紙に転写する「ドットインパクトプリンタ」(dot matrix printer)、インクや特殊な用紙に印字ヘッドから熱を加えて着色する「サーマルプリンタ」(thermal printer)などがある。
性能と単位
プリンタの性能は主に解像度と印字速度で表される。印刷解像度はどれくらい微細な点で像を構成するかを1インチ(約2.54cm)あたりの点の数を意味する「dpi」(dots per inch:ドット毎インチ)という単位で表すことが多い。400dpiならば2.54cmの長さを400の点に分解して印刷することができる。
印字速度は、1分あたりに印刷できる平均枚数を意味する「ppm」(pages per minute:ページ毎分)や、印字面数を意味する「ipm」(images per minute:イメージ毎分)などの単位で表す。白黒とカラーで印字速度は大きく異なるため、カラープリンタでは両方の場合を併記することが多い。