アノテーション 【annotation】 アノテート / annotate

概要

アノテーション(annotation)とは、「注釈」という意味の英単語で、ITの分野ではデータやプログラムの中に特殊な記法を用いて埋め込まれた付加情報のことをこのように呼ぶことが多い。

プログラミングでは、ソースコード中に登場する要素(クラスメソッドなど)に対して、処理系に伝達したい付加的な情報(メタデータ)を注記する仕組みのことをアノテーションという。

「このメソッドはテスト用である」「ここでコンパイラは警告を出してはならない」「このメソッドオーバーライドである」などの情報を付記し、コンパイル時や実行時に参照させることができる。

アノテーション自体は実行コードの一部とはならず、コンパイラなどの言語処理系に指示を与えるためだけに用いられる。アノテーションにアノテーションを加える「メタアノテーション」(meta-annotation)の記法が用意されている言語もある。

ソースコード中に注釈を記入する仕組みにはコメント(comment)もあるが、これは主に他の開発者など人間に情報を伝えるために自然言語で書かれるもので、コンパイルなどの過程で削除され、処理系の動作には影響を及ぼさない。

(2019.3.11更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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