ダンプ 【dump】

概要

ダンプ(dump)とは、どさっと落とす(落ちる)、中身を空ける、空にする、放り出す、放出する、投げ捨てる、投げ売りする、集積場、ゴミ捨て場、堆積などの意味を持つ英単語。一般の外来語としては荷台が傾くトラックを指すが、IT分野ではデータを丸ごと写し取って保存する操作を指すことが多い。
ダンプのイメージ画像

ソフトウェアの分野では、コンピュータの記憶装置(メインメモリやストレージなど)に記録された内容から、指定された対象や範囲をまとめて表示、印刷、記録することをダンプという。そのようにして写し取られた内容を指すこともある。

通常は記憶装置のある一定の範囲に含まれるデータをそのまま別の装置などに丸写しする動作や処理のことを指し、プログラムの動作に異常が発生したり、不具合が生じた時に、動作状況を確認したり原因を探したりするために行われることが多い。

ダンプは主にメインメモリ(主記憶装置/RAM)の内容をストレージ(外部記憶装置)に写し取ったり、画面にそのまま表示することを表すことが多く、「メモリダンプ」(memory dump)とも呼ばれる。ストレージ上にファイルとして記録されたデータのことを「ダンプファイル」(dump file)という。

プログラム異常の調査以外にも、データベースの分野ではデータベースの内容を別のファイルにダンプしてデータ破損時に復旧するためのバックアップデータとして利用したり、セキュリティの分野ではマルウェア感染やサイバー攻撃の兆候や証拠を確認するため、システムの状態をダンプして調査することがある。

(2025.9.4更新)

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