コーディング規約 【coding conventions】 コーディングルール / coding rules / コーディング標準 / coding standards / コーディングスタンダード

概要

コーディング規約(coding conventions)とは、ソフトウェア開発者がコンピュータプログラムソースコードを記述する際に要請される、コードの書き方や形式に関する決まりごと。

プログラミング言語の文法とは異なり、様々な書き方が可能な場合にどういった書き方(スタイル)にするかを集団内の約束として決めたものを指す。変数関数などの命名規則や、利用してはいけない機能などの禁止事項、インデントスペース括弧演算子などの記号の配置の仕方などで構成される。

企業の開発部門やオープンソースプロジェクトなど集団でプログラミングをする場合、各々ばらばらの流儀でコードを書くと他人の書いたコードを理解したり修正したりすることが難しくなる。コードの表記法をコーディング規約として統一しておくと、可読性保守性が高まり、開発効率を向上させることができる。

どのような規約を定めるかは言語や開発環境の制約、組織やメンバーの考え方や方針により様々で、一律に良し悪しや優劣を定められるものではなく、集団が異なれば同じ項目でも異なる方針が採用されることもしばしばである。PythonのPEP 8のように言語側で標準のコーディング規約が用意されている場合もある。

具体的な項目としては、実行制御の入れ子ネスト)構造に従った各行先頭の字下げインデント)の仕方(タブスペースか、一段何文字分とするか等)、コードブロックの開始や終了を示す括弧や制御文の置き方(行末で開始するか、改行して行頭で開始するか等)、コメントの記述形式、変数演算子などの前後に空白文字を置くか否か、三項演算子など可読性を落としがちな構文の使用を許容するか否か、などがある。

(2020.8.8更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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