MPEG-2 TS 【MPEG-2 Transport Stream】 MPEG-2トランスポートストリーム
概要
MPEG-2 TS(MPEG-2 Transport Stream)とは、MPEG-2のデータを格納あるいは送受信するためのデータ形式の一つで、映像、音声、静止画、文字など様々な形式のデータをまとめて一つの流れとして扱うことができるもの。188バイト固定長の「トランスポートパケット」(transport packet/TSパケット)と呼ばれるデータが連続したものとなっている。先頭部分がデータの種類を表す情報で、続く後半部分がデータ本体となっている。
デジタル放送などでは様々な種類のデータを格納したパケットが混在した状態で次々に送信されており、テレビ受像機などが受け取ったデータを種類別にまとめて元の状態に組み立て、映像を表示したり音声を流したりする。
MPEG-2規格の一部だが、映像や音声の符号化方式はMPEG-2規格のものである必要はなく、実際、デジタル放送などでは後の時代の技術であるMPEG-4(H.264/AVC)形式の映像がTSで流されている。MPEG-2では他に光学ディスクなどパッケージメディア向けのデータ形式としてMPEG-2 PS(Program Stream)を定義している。
MPEG-2 TSは日本の地上デジタル放送やBSデジタル放送を含む各国のデジタル放送規格で送信形式の一つとして採用されているほか、映像の録画装置やBlu-ray Discなどでも記録形式の一つとして採用されている。コンピュータでファイルとして保存・再生する場合には「.ts」「.m2t」「.m2ts」などの拡張子が用いられることが多い。
(2020.1.21更新)
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 国立映画アーカイブ 委託調査 IMAGICA「デジタル映像の制作・流通に用いられるファイルフォーマットに関する調査 報告書」(PDFファイル)にて参照 (2015年3月)