ブロックノイズ 【blockiness】
JPEGなどの画像圧縮アルゴリズムでは、画像全体を決まった画素数の正方形のブロック(16×16ピクセルなど)に分割し、ブロックごとに最適な符号の割り当てを行う。符号化に際しては離散コサイン変換(DCT:Discrete Cosine Transform)が行われ、高周波成分(画素間の頻繁な色の変化)から順番に間引いていくことで圧縮率を高める。
圧縮率が低いうちは広い領域にまたがる低周波成分には影響がないため、ブロック間で色味や明るさの連続性は保たれるが、圧縮率を上げていくと情報量の間引きが低周波成分にも及び、隣のブロックとの連続性が維持できなくなり、ブロック境界で不連続な色調の変化が生じてしまう。これがブロックノイズである。
一方、主に動画の再生時に矩形状(あるいは矩形が横に連続した短冊状)のノイズが発生することがあるが、これはブロックの内容が伝送や読み出しの過程で損なわれ正しく描画できなくなっている「ベリノイズ」あるいは「ドロップノイズ」と呼ばれる歪みである。デジタルテレビ放送で受信感度が低下した場合などに生じるのはこちらだが、一般的にはこれもブロックノイズと呼ばれることが多い。
(2020.10.29更新)