トラックバック 【trackback】 TB
ブログ作者が別のブログの記事を参照して自身のサイトにコメントを掲載するような場合、元の記事へのリンクを張るのが一般的だが、単にリンクしただけでは元の記事の作者はどこからどうリンクされているのか容易に知ることはできない。
トラックバックはリンク元サイトに「このような記事からリンクを張った」という情報を通知する仕組みで、リンク元記事のURLやタイトル、内容の要約などが送信される。トラックバックされたサイトはこの情報を元に「この記事を参照している記事一覧」を自動的に生成することができる。
トラックバックping (トラックバック通知)
トラックバックする相手のサーバに送信する通知のことを「トラックバックping」(トラックバックピング)と呼び、通知の送信先を「トラックバックURL」(trackback URL)という。多くのウェブログの記事には隅に「この記事へのトラックバックURL」が記載されている。
pingのデータ形式にはXMLベースのメッセージが用いられており、Webページからのフォーム送信にも用いられるHTTPのPOSTメソッドで通知を送信する。データ形式や送信手順は統一されており、ブログツールやサービスが異なっていても相互にpingを送受信することができる。
トラックバックスパム
受信したトラックバックを自動で一覧表示するブログに対して、宣伝などを目的に記事とは無関係な内容を無差別にトラックバックするスパム行為が横行している。対策として
トラックバックスパム (TBスパム)
他人のブログに記事とは無関係な内容のトラックバックを送信し、広告目的などで設置された自らのブログサイトに読者を誘導する迷惑行為を「トラックバックスパム」(trackback spam/TBスパム)という。
トラックバック記事一覧を自動的に表示するブログでは、誰でも自由に自分のサイトへのリンクを掲載できるため、記事の内容とは無関係な宣伝や検索エンジン対策(SEO)のリンク獲得などを目的に、無差別にトラックバック通知を送信するスパム行為が横行するようになった。
ブログツールやブログサービスでは受信したトラックバックをすぐに表示せず、オーナーが承認したものだけ掲載する承認制とするなどの対策が行われるようになったが、トラックバック機能の利用自体が下火になったこともあり、日本の大手ブログサービスではトラックバック機能自体が廃止される流れが強まっている。
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
試験出題履歴
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 電子情報通信学会「第17回データ工学ワークショップ」発表論文「ブログ空間におけるトラックバック利用状況の調査および考察
」(PDFファイル)にて引用 (2006年3月)