ワイプ 【wipe】

概要

ワイプ(wipe)とは、拭く(こと)、こする、拭き取り布、などの意味を持つ英単語。ITの分野では、映像の切り替え表現の一種や、記憶装置からデータを消去する操作などをこのように呼ぶ。

映像表現のワイプ

映像の切り替え表現の一つで、元の映像に新しい映像が徐々に覆いかぶさるように現れる手法のことをワイプという。また、転じて、画面の隅に小さな領域を設けて別の映像を表示したものをワイプという。

記憶装置のワイプ

コンピュータや携帯情報機器などで、ハードディスク内蔵フラッシュメモリなどの記憶装置の内容を完全に消去することをワイプということがある。保安上の目的で後から読み取れないよう物理的に完全消去する処理を指すことが多い。

ファイルシステム上でファイルを削除したり、確保済みのパーティションを解放するといった通常の操作では記憶媒体上の物理的な記録は残留し、復元ツールなどで内容が読み取られてしまう可能性があるため、すべての領域に信号を(慎重な場合は複数回)上書きして物理的な痕跡を完全に抹消する。

また、機器が紛失・盗難などした際に、遠隔からの指示で内容を消去する機能を「リモートワイプ」(remote wipe)という。持ち歩いて使用するのが一般的なスマートフォンタブレット端末でよく利用される。

(2020.6.30更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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