WebP 【.webpファイル】
概要
WebP(.webpファイル)とは、米グーグル(Google)社が開発・公開している画像ファイル形式の一つ。標準のファイル拡張子は「.webp」。Webページへ埋め込む静止画像に適した画像形式として、既存のJPEGやGIF、PNGの置き換えを目指している。JPEGのような写真に適した高圧縮率の非可逆圧縮方式と、GIFやPNGのような図表やイラストなどに適した可逆圧縮方式の両方に対応する。透過PNGのようなピクセル単位の透過度(アルファチャンネル)が非可逆圧縮でも利用でき、GIFアニメーションのような簡易なアニメーション機能(フルカラー画像や非可逆圧縮も利用可)にも対応する。
ファイルへのデータの記録形式(コンテナフォーマット)としてRIFF形式を、画像の非可逆圧縮方式として動画圧縮のために開発されたVP8形式を利用する。画像は内部的には1コマだけのVP8動画のような形で圧縮・記録されている。可逆圧縮方式は新たに開発された独自の方式を利用する。
カラーマネジメントのためにICCプロファイルを埋め込んだり、XMP形式で画像についての様々な種類の情報(メタデータ)を埋め込むことができる。最大画像サイズは16384×16384ピクセルで、最大発色数は1677万7216色(24ビットカラー)。
最初の仕様は2010年にGoogle社が公開し、Google Chromeなどに実装した。ライセンス料や特許料などが不要なオープンなフォーマットで、誰でも自由に対応ソフトや画像を作成・提供することができる。標準の画像圧縮コーデックである「libwebp」はBSDライセンスでオープンソースとして公開されている。同社では姉妹プロジェクトとしてオープンな動画ファイル形式「WebM」も推進している。
(2021.6.21更新)