クロスフェード 【crossfading】
概要
クロスフェード(crossfading)とは、複数の音声を繋ぎ合わせる技法の一つで、前の音声をフェードアウトしながら、同時に次の音声をフェードインすること。繋ぎ目をはっきり区切らずに滑らかに移行することができる。先に流していた音声のボリュームを少しずつ絞っていき、同時に次の音声のボリュームを次第に大きくしながら重ねて流し、滑らかに次に移行する。DJが様々な曲をミックスする際に曲間の切れ目を意識させず円滑に次の曲に移行したい場合などによく用いられる。
映像の場合、先のシーンを少しずつ暗転させて消していき、同時の次のシーンを少しずつ浮かび上がらせながら重ねて流す繋ぎ方を「ディゾルブ」(dissolve)というが、これを音声と同じようにクロスフェードと呼ぶこともある。
クロスフェード再生
音楽プレーヤーなどの持つ再生機能の一つで、前の曲をフェードアウトさせながら同時の次の曲をフェードインして移行する方式のことをクロスフェード再生という。
曲の切れ目や無音時間を無くし、複数の曲を連続的に滑らかに繋いで再生し続けることができるが、各曲の冒頭と末尾はフェード効果により不明瞭となる。手元にある様々な曲を連続再生する際に、作業用のBGMとして一曲ずつをあまり意識せず自然に聞き流したい時などに利用されることが多い。
クロスフェードデモ (XFD)
複数の曲の一部を抜き出してクロスフェード効果で滑らかに一つの音声に繋ぎ合わせたものをクロスフェードデモという。
アルバムの全曲紹介などを作成する際に用いられる編集技法で、それぞれの曲のサビなど最も特徴的な部分を短時間ずつ抜き出してクロスフェードで繋ぎ、メドレーのような形で連続した音声にまとめる。
(2018.12.17更新)