RTP 【Real-time Transport Protocol】
概要
RTP(Real-time Transport Protocol)とは、TCP/IPネットワーク上で音声や動画のように連続するデータの流れをリアルタイムに伝送するための通信プロトコル(通信手順)の一つ。最初の規格はIETFによって1996年にRFC 1889として勧告され、2003年に暗号化などの規定を追加したRFC 3550によって置き換えられた。分割された連続的なデータの送信・受信についてのみ定めたシンプルなプロトコルで、伝送制御のためのプロトコルと組み合わせて様々な用途やデータ種別で利用することができる。IP電話(H.323など)や動画ストリーミング(RTSP)などのプロトコルのいくつかで標準のデータ伝送方式に指定されている。
通常の設定ではトランスポート層のプロトコルにUDP(User Datagram Protocol)を用いるのが特徴で、TCPと異なりデータの到着順の保証や欠落時の再送制御などを省略する代わりに高速に伝送することができる。RTPのヘッダにはデータの順序番号や送信時刻(タイムスタンプ)が用意されており、受信側ではこれを見てデータを時系列に表示・再生することができる。
(2018.5.4更新)
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 総務省 東北総合通信局「沿岸海域における効率的なワイヤレスブロードバンドシステムの技術的条件に関する調査検討会 報告書」(PDFファイル)にて引用 (2010年3月)