SD画質 【Standard Definition】 標準画質
概要
SD画質(Standard Definition)とは、映像の画質・解像度の水準を表す用語の一つで、旧来のアナログテレビ相当のもの。HD(High Definition)ではない映像。SD画質画質のテレビ放送のことはSDTV(Standard Definition Television:標準画質テレビ放送)と呼ぶことがある。アナログ信号の場合は有効走査線480本前後、デジタルデータの場合は縦480ピクセル前後の解像度を指し、アスペクト比(縦横比)4:3の場合は画素数640×480ピクセル程度、16:9の場合は720×480ピクセル程度となる。
NTSCなどのアナログテレビ放送方式はSD画質となっている。走査線の奇数番目と偶数番目の信号を交互に伝送する飛び越し走査(インターレーススキャン)の映像信号を「480i」、毎回すべての走査線の信号を伝送する順次走査(プログレッシブスキャン)の映像信号を「480p」という。欧州などのPAL規格やSECAM規格で用いられた「576i」などもSD画質に含めることが多い。
コンピュータ関連では、ディスプレイ装置のVGA方式の画素数がSD画質相当の640×480ピクセルであるほか、DVDの映像記録仕様(DVD-VideoやDVD-VR)の標準的な記録画素数がアスペクト比16:9の720×480ピクセルである。
SDよりも精細さを向上した走査線720本前後かそれ以上の画質を「HD」(High Definition)画質、中でも1080本のものを「フルHD」(Full HD)画質という。「SD」という呼称は映像の標準がSDだった時代には(それしかなかったため)ほとんど用いられず、HDが普及し始めてから旧来の方式を区別するためによく用いられるようになった。
(2022.5.16更新)