fps 【frames per second】 フレーム毎秒
概要
fps(frames per second)とは、動画のなめらかさを表す単位の一つで、画像や画面を1秒間に何回書き換えているかを表したもの。30fpsの動画は1秒あたり30枚の静止画で構成され、約0.033秒(33ミリ秒)ごとに画像を切り替えて再生される。コンピュータや映像機器が動画像の録画や再生を行う際、毎秒数十枚の静止画像を撮影あるいは描画することで連続的な動画を構成している。この静止画を「フレーム」(frame)と呼び、単位時間あたりの密度を「フレームレート」(frame rate)という。1秒あたりの画像数を表す単位としてfpsが用いられる。
fpsの値が小さいと一枚の画像が表示される時間が長くなるため、動きのカクカクとした不自然で低品質な動画となる。大きいと高頻度で書き換えが行われるため、滑らかで高品質な動画となる。アナログテレビ放送が25~30fps程度だったことから、概ねこれ以上の大きさであれば自然で高品質な動画であるとみなされるが、近年では60fpsの高品質な動画に対応した機器が増えている。
フィールド毎秒
インターレース方式の動画や表示装置では、一度の書き換えで上から奇数番目と偶数番目のラインを交互に書き換えるため、2回の書き換えで全体が入れ替わるようになっている。この半分の画像を「フィールド」と呼び、フィールドを書き換える頻度として「フィールド毎秒」(fields per second)という単位が用いられることがある。この値は一般にfpsの2倍となる。
リフレッシュレートとの関係
ディスプレイ装置は高速で画面を書き換えることで表示内容の変化を表現する。1秒あたりの書き換え頻度を「リフレッシュレート」(refresh rate)と呼び、「Hz」(ヘルツ)という単位で表す。30Hzであれば毎秒30回画面を書き換えることを意味する。
動画やゲームが60fpsで書き換えを行っていても、ディスプレイが30Hzで動作していれば、表示内容は毎秒30回しか書き換わらない。逆に、ディスプレイが60Hzで動作していても、コンピュータ側の動画像の表示が30fpsであれば、やはり書き換え頻度は毎秒30回となる。
動画もディスプレイも同じ頻度で再描画していても、描画のタイミングがずれると表示が乱れることがある。例えば、60fpsの動画を60Hzのディスプレイで映す際、フレーム描画が始まるタイミングと画面リフレッシュが始まるタイミングが1/120秒ずれていると、毎回のリフレッシュで上半分が最新のフレームの内容、下半分が1コマ前のフレームの内容となってしまい、上下が繋がらず微妙にズレた表示となってしまう。この現象を「ティアリング」(screen tearing)あるいは「テアリング」という。