光ディスク 【optical disc】 光学ディスク / 光学メディア / optical media / 光学ストレージ / optical storage / オプティカルディスク

概要

光ディスク(optical disc)とは、表面にレーザー光を照射してデータの読み書きをう円盤(ディスク)型の記憶媒体のこと。容量や用途によってCDDVDBlu-ray Discなどの種類があり、それぞれ記録方式によって読み出し専用型、追記型、書き換え可能型に分かれる。

データを永続的に保存するストレージ外部記憶装置)の一種で、プラスチック製のディスクドライブ装置内の回転軸(スピンドル)で高速に回転され、光学ヘッドを近づけてレーザー光を照射し、反射光の変化を読み取ってデータに変換する。

ハードディスクなどの磁気ディスクに比べ記録密度や容量単価、読み書き速度などでは劣るが、ディスクが安価でドライブと分離式である特徴を活かし、ハードディスクバックアップや、ソフトウェアや音楽、映像の販売などでよく利用されている。

読み出し専用型と記録型

最初に実用化されたのは工場での製造時にデータを記録し、後から追記や書き換えができない「読み出し専用」(read only)型のディスクだった。これはディスク表面に同心円または渦巻き状に設けられたトラックに微細な窪み(ピット)を設け、窪みの有無による反射光の変化で信号を表現する。

後に、ドライブ装置内で読み取り時とは異なる特性のレーザー光を照射して記録面の化学的な状態を変化させ、利用者側でデータを記録できる書込み可能なディスク開発された。一度だけ記録でき、消去や書き換えができない「追記型」(recordable)と、何度も消去と再書き込みができる「書き換え可能型」(rewritable)に分かれる。

CD-ROMDVD-ROMBD-ROMは読み出し専用型、CD-RDVD-RDVD+RBD-Rが追記型、CD-RWDVD-RWDVD+RWDVD-RAMBD-REが書き換え可能型に分類される。読み出し専用型はソフトウェアコンテンツの販売に、書き込み可能型はデータバックアップや運搬、配布などに用いられている。

歴史

1970年代に映像や音声をアナログ信号として記録する、直径20cmまたは30cmの「レーザーディスク」(LDLaser Disc)が実用化され、映像ソフトの販売やカラオケなどに用いられた。

1980年代には音声をデジタル信号として記録する、直径8cmまたは12cmの「コンパクトディスク」(CDCompact Disc)が実用化され、アナログレコードやカセットテープに代わり音楽ソフトの販売用媒体として広く普及した。汎用的にデータを記録できる「CD-ROM」はゲームソフトやパソコンソフトの販売用媒体としても広く使われた。

1990年代には様々なデジタルデータを記録できる直径8cmまたは12cmの「DVD」(Digital Versatile Disc)が実用化され、LDやビデオテープに代わって映像ソフトの販売や映像の録画などで標準的な記録媒体となった。コンピュータ向けの用途でもCDに代わってDVDが広く用いられるようになった。

2000年代にはDVDをさらに大容量化した「Blu-ray Disc」(ブルーレイディスク)が登場し、映像ソフトの販売などに用いられているが、DVDを超える大容量や高画質を求める消費者が少数に留まったことや、コンピュータ用の可搬記憶媒体としてはUSBメモリメモリーカードなど光ディスク以外の製品が浸透したことなどから、DVDを置き換えるほどには普及していない。

(2024.6.24更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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