bash【Bourne Again shell】/bin/bash
概要

bashは、利用者がコマンドラインから入力した命令をオペレーティングシステム(OS)の中核部であるカーネルに伝え、その結果を画面に返すプログラムである。キーボード入力と画面表示による対話的な操作だけでなく、複数の処理を一つのファイルにまとめて記述したシェルスクリプトも実行できる。
標準のコマンド名は「bash」だが、多くのシステムでは「sh」として呼び出された場合もbashが起動するよう、シンボリックリンクが設定されている。コマンド履歴の参照、Tabキーによるコマンド名やファイル名の自動補完、エイリアス設定、ジョブ制御といった対話操作を効率化する機能を備えており、こうした機能は後発のシェルにも取り入れられている。
bashはGNUプロジェクトの一環として1988年に開発が始まった。UNIX系OSで標準的に使われていた「Bourneシェル」(コマンド名はsh)の後継として設計され、その名称は “Bourne” (開発創始者の姓)と “Born Again” (「新生」の意)をかけたものとも言われる。コマンド構文など基本的な仕様で高い上位互換性を持つため、Bourneシェル向けのシェルスクリプトは大きな修正なしに実行できた。
POSIXシェルの仕様に準拠しつつ独自の拡張機能も備えており、移植性を重視するスクリプトではPOSIX互換の記法を用い、より高度な処理が必要な場面ではbash固有の構文を使うという使い分けが行われている。「Kornシェル」(ksh)や「Cシェル」(csh)の機能も取り込んでいる。Linuxの主要なディストリビューションの多くは標準のシェルとしてbashを同梱し、macOSでもmacOS Catalina(10.15、2019年リリース)以前は標準シェルだったが、ライセンス上の理由から「zsh」へ変更された。