cpコマンド 【cp command】
概要
cpコマンド(cp command)とは、主にLinuxなどのUNIX系OSで標準的に使用されるコマンドおよびプログラムの一つで、ファイルやディレクトリなどを複製(コピー)するコマンド。“cp” は “copy” の略。基本的な書式は「cp オプション 複製元 複製先」で、複製元から複製先へファイルやディレクトリを複製する。ファイルの場合、複製先にディレクトリを指定するとそこに同じ名前で複製されるが、複製先にもファイル名を指定すると改名して複製される。
複数のファイルをスペースで区切って列挙し、末尾に複製先を指定するとまとめて複製される。複製元の指定には、任意の文字列に一致するワイルドカード「*」を使用することができる。例えば、「*.txt」とすれば拡張子が「.txt」であるすべてのファイルが対象となる。
主なオプションとして、複製元にディレクトリを指定して中身を丸ごと複製する「-r」、複製元の属性を維持する「-a」、アクセス権限やタイムスタンプを維持する「-p」、シンボリックリンクを作成する「-s」、ハードリンクを作成する「-l」などがある。
複製先に同名のファイルがある場合、強制上書きする場合は「-f」、上書きするか確認する場合は「-i」、複製先の方が古い場合のみ上書きするには「-u」、上書きされるファイルのバックアップを作成する場合は「-b」を指定する。
ちなみに、複製元を削除して複製先に移転したい場合は「mv」コマンドを、指定したファイルのリンクを作成したい場合は「ln」コマンドを使用する。Windowsでは似た機能のコマンドとして「copy」(ファイルの複製)および「xcopy」(フォルダの複製)が用意されている。
(2022.12.6更新)