マウントポイント【mount point】/mnt
概要

UNIX系OSでは、すべてのファイルや装置を最上位のルートディレクトリ「/」を起点とする単一の階層構造で管理する。Windowsのように「C:」「D:」といったドライブ文字で装置ごとに領域を分ける方式とは異なり、すべてのストレージが一つの木構造に組み込まれる。
新しいストレージを接続したり、装置内のメディアを入れ替えたりしても、そのままでは内部のデータにアクセスすることはできない。利用可能にするには、既存のディレクトリ階層の中にその装置を組み込む操作が別途必要となる。
この操作を「マウント」(mount)と呼び、対象の装置は通常、既存のディレクトリの一つとして任意のディレクトリ名で登録される。このとき装置の入り口として指定されたディレクトリがマウントポイントである。マウントを行うと、指定したディレクトリが装置内部の最上位ディレクトリに置き換わり、以後はそのパスを経由して内部のファイルやディレクトリの読み書きを行う。
具体例として、システムが「/dev/sdb1」として認識した新しいハードディスクを「/mnt」ディレクトリ経由でアクセス可能にする場合、mountコマンドを用いて「mount /dev/sdb1 /mnt」と実行する。これにより「/mnt」がこの装置のマウントポイントとなり、以後は「/mnt/ディレクトリ名」のように指定すれば、装置内のデータを読み書きできる。マウントポイントには任意のディレクトリを指定でき、用途に応じて複数のストレージを異なるパスへ割り当てる構成も一般的である。
マウントポイントとして使用するディレクトリは、空の状態で用意するのが一般的である。すでにファイルやディレクトリが存在するディレクトリをマウントポイントに指定すると、マウントしている間は元からある方にアクセスできなくなるためである。また、システム起動時に自動でマウントする設定や、設定ファイルを通じて永続的に関連付けを行う運用も行われている。
USBメモリや外付けハードディスクを接続した際には、多くのデスクトップ環境が「/media」などの専用ディレクトリを自動で作成し、マウントポイントとして割り当てる。この仕組みにより、利用者がマウント操作やマウントポイントを直接意識する機会は少ない。一方、サーバの管理やストレージの増設作業では、「/mnt」配下に独自のディレクトリを作成し、明示的にマウントポイントとして指定する場面も多い。装置の利用を終え、組み込みを解除する操作は「アンマウント」(unmount)と呼ばれ、装置を安全に取り外す際に行われる。