touchコマンド 【touch command】

概要

touchコマンド(touch command)とは、主にLinuxなどのUNIX系OSで標準的に使用されるコマンドの一つで、ファイルタイムスタンプ(日付と時刻の記録)を変更することができるもの。

ファイルシステムには各ファイルディレクトリについての時刻(日時)情報が記録される。LinuxなどのUNIX系OSでは一般的に、最終状態変更日時(ctime:通常は作成日時)、最終更新日時(mtime)、最終アクセス日時(atime)の3つが記録される。

touchコマンドは指定ファイルの更新日時(mtime)とアクセス日時(atime)を変更するコマンドで、オプションを指定しなければコマンド実行した瞬間の日時に変更する。ファイルに同じ内容を上書きしたのと同じ挙動である。

「touch -d "日時" ファイル名」で指定の日時に変更することもできる。日時は "1999-12-31 23:59" のように年月日と時刻を組み合わせて指定する。「Dec 31 1999」のような月名表記や「11:59 pm」のような12時制表記にも対応する。

「-m」オプションでctime(のみ)を変更することができる。「touch -r 他のファイル ファイル名」で他のファイルタイムスタンプをコピーすることもできる。指定ファイルが存在しない場合は内容が空のファイルを新たに作成するため、新規ファイル作成の簡易な手段として用いられることもある。

(2023.11.15更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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