inode 【iノード】

概要

inode(iノード)とは、LinuxなどUNIX系OSの一部のファイルシステムで用いられる、ファイルやディレクトリについての情報を記録した管理データのこと。

ストレージ(外部記憶装置)内の管理領域に記録されるもので、装置内に作成・保存されたファイルやディレクトリの記録位置やサイズ(長さ)、作成日時や最終更新日時、最終参照日時などのタイムスタンプ、所有者のユーザーIDやグループID、パーミッション(アクセス権情報)などの管理情報で構成される。

inodeは一つ一つのファイルやディレクトリごとに作成され、各inodeには装置内で固有(一意)の整数値(inode番号)が割り当てられる。ファイルやディレクトリはシステム上ではこのinode番号で識別される。あるファイルを削除して同じディレクトリに同じ名前でファイルを作り直しても、内部的には以前とは異なるinodeで識別され、異なるファイルとして扱われる。

inodeやinode番号はシステムが内部的に利用する情報であるため、通常の使用方法では利用者が目にする機会は少なく、意識する必要もないが、ディスクに障害が生じて復旧する場合など、管理上必要な操作の中で表示されることがある。ファイルやディレクトリを一覧するlsコマンドでは「-i」オプションでinode番号を表示することができる。

(2023.8.25更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。