ジャーナル 【journal】 ジャーナリング / journaling / ジャーナルファイル / journal file

概要

ジャーナル(journal)とは、日誌、議事録、仕訳帳、雑誌、定期刊行物などの意味を持つ英単語。ITの分野では、コンピュータ通信機器などが、稼動中に半自動的に記録する通信記録や更新履歴などの情報をこのように呼ぶことがある。

システムの稼働中に変更された箇所や変更内容などを時系列に記録したデータを指すことが多い。システム障害データ喪失などが発生した際に、原因究明や復旧のために使用される。システムの性能上の問題点の分析や、改善のデータとしても使用される。

分野や文脈によっては「ログ」(log)の同義語とする場合もあるが、「ログ」がある操作や出来事が「起こったという記録」を指すのに対し、ジャーナルはある操作や処理によって「変更された内容の記録」を指すことが多い。この場合、「ある時点の状態に戻す」といった処理をログに基づいてうことはできず、ジャーナルが必要となる。

データベース管理システムでは、トランザクション処理によって一体として処理されるべき更新情報をジャーナルに記録する。更新中に障害などで中断した場合には、ジャーナルの記録を元にすべての処理を取り消して元に戻したり、中途の処理を完了させて更新を確定したりする。

ファイルシステムの一種である「ジャーナリングファイルシステム」では、ストレージへの書き込み前にファイルの更新情報などをジャーナルに記録する。書き換え中に故障や電源断が発生してストレージ上のデータ整合性が失われた場合などに、ジャーナルの記録を元に書き込み前あるいは後の状態に速やかに回復することができる。

(2020.6.2更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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