ワイルドカード文字 【wildcard character】
概要
ワイルドカード文字(wildcard character)とは、コンピュータで文字列を指定する際に、任意の一文字や任意の文字列を表す特殊な記号や表記のこと。文字による対象の指定や検索などに用いられる。例えば、Windowsのコマンドプロンプトでファイル名などを指定する際に、「?」は任意の一文字を、「*」は任意の長さの任意の文字列を表す。これにより、「ta?e」という表記は「take」「tale」「tape」などに一致し、「ta*e」という表記はこれらに加えて「taste」「tackle」などにも一致する。
どのような記号や文字列がどのようなパターンを表すかはシステムの種類によって異なる。UNIX系OSのシェルではWindowsと同じように「?」が任意の一文字、「*」が任意の文字列を表すが、SQLのLIKE句では「_」が任意の一文字、「%」が任意の文字列を表す。
特殊な記法で文字列のパターンを指定する方式には「正規表現」(regular expression)もあり、プログラミングなどでよく用いられる。任意の文字列に一致する部分を指定できる点はワイルドカード文字と共通しているが、文字の種類や繰り返しの回数など、より細かい条件を複雑に組み合わせて指定することができる。
(2024.7.1更新)