ハードリンク 【hard link】
概要
ハードリンク(hard link)とは、ファイルシステムの機能の一つで、あるファイルやディレクトリの実体に複数の名前を付け、それぞれが実際のファイル名/ディレクトリ名として等しく機能するようにしたもの。UNIX系OSやWindowsなどで利用できる。一般的なファイルシステムでは、ストレージ内に記録されたファイルの実体であるデータとは別に、管理領域にファイル名や位置(含まれるディレクトリ)、作成日時などの情報を記録している。ある特定のデータの実体に対して、それを指し示すファイル名を管理領域中に複数作成することができるのがハードリンク機能である。
ファイルを作成すると自動的に一つのハードリンクがファイルシステム内に記録されるが、これとは別に利用者がコマンドによる指定などにより任意のディレクトリ上に任意の名前のハードリンクを作成することができる。あるハードリンクを削除しても、他のハードリンクが残っていればファイルの実体は削除されない。
一方、あるファイルやディレクトリを指し示す特殊なファイルなどを作成することにより、本来とは別の位置にそのファイルやディレクトリへの参照を作成することができる機能をソフトリンク(シンボリックリンク、エイリアス、ショートカットなどシステムにより名称が異なる)という。ソフトリンクではデータの実体を指し示すファイル名は一つで、他のリンクはそのファイル名などを指し示しているだけであるため、削除しても本体に影響が及ばない。
(2018.11.19更新)