オーバーサンプリング 【oversampling】
概要
オーバーサンプリング(oversampling)とは、音声などのアナログ信号をデジタルデータに変換(A/D変換)したり、逆にデータからアナログ信号を再生(D/A変換)するときに、本来のサンプリング周波数より数倍高い周波数で処理を行うこと。必要とするサンプリング周波数の整数倍(4倍、8倍など)でサンプリングを行い、得られたデータを間引いたり補間したりして必要なデータや信号を得る。最終的に得られるデータの何倍ものデータを処理する必要があるため、実用上は音声処理でよく用いられる。
何倍も高い周波数でサンプリングすることで、ノイズが広い周波数帯に拡散し、本来必要な周波数帯に乗るノイズの量を減らす効果がある。また、ナイキスト周波数(サンプリング周波数の半分)が本来より何倍も高くなることにより、サンプリングに伴って生じる折り返し雑音(エイリアシング)の影響を減じるフィルタを構成しやすくなる。
(2018.12.6更新)