量子化ビット数 【quantization bit rate】 サンプリングビット数 / sampling bit rate / 符号化ビット数 / encoding bit rate
概要
量子化ビット数(quantization bit rate)とは、アナログ信号からデジタル信号への変換(A/D変換)の際に、信号を何段階の数値で表現するかを示す値。この値が大きいほど元の信号に忠実なデータが得られるが、データ量はその分増大する。例えば、量子化ビット数が8ビットの場合は、毎回のサンプリングで得られた信号強度を28、すなわち256段階の数で表現することができる。これが16ビットになると、216の65,536段階で表すことができるようになり、8ビットの場合より細かな違いを表現できる。
A/D変換後のデータ量はサンプリング周波数に量子化ビット数を掛け合わせた数となる。例えば、サンプリング周波数44.1kHz、量子化16ビットで音声を記録すると、1秒間の44,100回のサンプリングを行い、各回16ビット(2バイト)のデータを得るため、705.6kbps(キロビット毎秒)あるいは88.1KB/s(キロバイト毎秒)のデータ量となる。
オーディオCD(CD-DA)の仕様では量子化ビット数は16ビットと規定されており、音声を65,536段階のレベルで記録するが、DVD-Videoは24ビットまで対応しており、約1677万段階となる。
イメージスキャナなどで画像を取り込む場合、表示装置や画像形式などが対応している各色8ビット256段階の24ビットカラー(トゥルーカラー)で取り込む機器が多いが、各色256段階では単色の画像などの場合に表現力が低いため、上位機種などでは各色12ビット(4,096段階)や16ビットの量子化ビット数に対応しているものもある。
(2018.9.5更新)