読み方 : ピーシーエム
PCM 【Pulse Code Modulation】 パルス符号変調
概要
PCM(Pulse Code Modulation)とは、音声などのアナログ信号をデジタルデータに変換する方式の一つ。信号の強度を一定周期で標本化(サンプリング)したもの。そのまま保存すれば非圧縮音声データとなる。音波をマイクなどでアナログ電気信号に変換し、その強度をサンプリング周波数に従って一定周期で測定する。各測定値は定められた量子化ビット数の範囲で整数値として記録する。
例えば、CDの音声はサンプリング周波数44.1kHz(キロヘルツ)、量子化16ビットのPCM方式で記録される。これは毎秒44,100回信号を測定し、その強度を65,536(216)段階の値で表していることを意味する。
サンプリング周波数と量子化ビット数を高めるほど高品質のデータを得ることができるが、その分データ量は増大する。標本化定理により、サンプリング周波数の半分の周波数までの信号は再現可能とされており、これを「ナイキスト周波数」という。
音声の場合は人間の可聴音の上限が20kHz程度であることが知られており、40kHzを超えるサンプリング周波数を用いれば録音データからおおむね自然な音が再生できるようになると言われる。
通常のPCM方式は「リニアPCM」(LPCM:Linear PCM)とも呼ばれ、毎回の標本化で得られたデータを単純に順番に並べた形式だが、一つ前のデータとの差分を記録していく方式を「DPCM」(Differential PCM:差分PCM)という。
さらに、DPCMの各標本の量子化ビット数を直前の標本の変動幅に応じて適応的に変化させる方式を「ADPCM」(Adaptive Defferential PCM:適応的差分PCM)という。PCMとほぼ同じ品質を保ちながら符号化後のデータ量を削減できるため、実用上はこちらが用いられることも多い。
(2018.12.11更新)
「PCM」の関連用語
他の用語辞典による「PCM」の解説 (外部サイト)
資格試験などの「PCM」の出題履歴
▼ 基本情報技術者試験
【令5修12 問4】 PCM方式によって音声をサンプリング(標本化)して8ビットのデジタルデータに変換し,圧縮せずにリアルタイムで転送したところ,転送速度は64,000ビット/秒であった。
【令4修12 問24】 音声などのアナログデータをデジタル化するために用いられるPCMにおいて,音の信号を一定の周期でアナログ値のまま切り出す処理はどれか。
【令4修7 問6】 サンプリング周波数40kHz,量子化ビット数16ビットでA/D変換したモノラル音声の1秒間のデータ量は,何kバイトとなるか。
【令4修1 問6】 PCM方式によって音声をサンプリング(標本化)して8ビットのデジタルデータに変換し,圧縮せずにリアルタイムで転送したところ,転送速度は64,000ビット/秒であった。
【令3修7 問24】 60分の音声信号(モノラル)を,標本化周波数44.1kHz,量子化ビット数16ビットのPCM方式でディジタル化した場合,データ量はおよそ何Mバイトか。
【令2修6 問5】 PCM方式によって音声をサンプリング(標本化)して8ビットのデジタルデータに変換し,圧縮せずにリアルタイムで転送したところ,転送速度は64,000ビット/秒であった。
【令1修12 問24】 音声などのアナログデータをデジタル化するために用いられるPCMにおいて,音の信号を一定の周期でアナログ値のまま切り出す処理はどれか。
【平31修1 問25】 60分の音声信号(モノラル)を,標本化周波数44.1kHz,量子化ビット数16ビットのPCM方式でディジタル化した場合,データ量はおよそ何Mバイトか。
【平30修7 問4】 PCM方式によって音声をサンプリング(標本化)して8ビットのデジタルデータに変換し,圧縮せずにリアルタイムで転送したところ,転送速度は64,000ビット/秒であった。
【平30修6 問25】 音声などのアナログデータをデジタル化するために用いられるPCMにおいて,音の信号を一定の周期でアナログ値のまま切り出す処理はどれか。
【平29春 問24】 音声などのアナログデータをディジタル化するために用いられるPCMにおいて,音の信号を一定の周期でアナログ値のまま切り出す処理はどれか。
【平28修12 問25】 60分の音声信号(モノラル)を,標本化周波数44.1kHz,量子化ビット数16ビットのPCM方式でディジタル化した場合,データ量はおよそ何Mバイトか。
【平28春 問4】 PCM方式によって音声をサンプリング(標本化)して8ビットのデジタルデータに変換し,圧縮せずにリアルタイムで転送したところ,転送速度は64,000ビット/秒であった。
【平27修6 問25】 60分の音声信号(モノラル)を,標本化周波数44.1kHz,量子化ビット数16ビットのPCM方式でディジタル化した場合,データ量はおよそ何Mバイトか。
【平27修1 問12】 アナログ音声信号を,サンプリング周波数44.1kHzのPCM方式でディジタル録音するとき,録音されるデータ量は何によって決まるか。
【平25修12 問29】 60分の音声信号(モノラル)を,標本化周波数44.1kHz,量子化ビット数16ビットのPCM方式でディジタル化した場合,データ量はおよそ何Mバイトか。
【平25秋 問4】 PCM方式によって音声をサンプリング(標本化)して8ビットのディジタルデータに変換し,圧縮しないで転送したところ,転送速度は64,000ビット/秒であった。
【平25春 問3】 アナログ音声をPCM符号化したとき,1秒当たりのデータ量は64,000ビットであった。量子化ビット数を8ビットとするとき,サンプリング間隔は何マイクロ秒か。
【平24春 問26】 60分の音声信号(モノラル)を,標本化周波数44.1kHz,量子化ビット数16ビットのPCM方式でディジタル化した場合,データ量はおよそ何Mバイトか。
【平23修6 問4】 PCM伝送方式によって音声をサンプリング(標本化)して8ビットのディジタルデータに変換し,圧縮処理しないで転送したところ,転送速度は64,000ビット/秒であった。
【平23春 問14】 アナログ音声信号を,サンプリング周波数44.1kHzのPCM方式でディジタル録音するとき,録音されるデータ量は何によって決まるか。