量子化 【quantization】
概要
量子化(quantization)とは、アナログ信号などの連続量を整数などの離散値で近似的に表現すること。自然界の信号などをコンピュータで処理・保存できるようデジタルデータに置き換える際などによく行われる。音や光、電気、電波など物理現象に伴う信号は本来連続量であるため、そのままではコンピュータなどの電子回路で取り扱うことができない。そこで、一定の決まった間隔で信号の強度を測定(標本化/サンプリング)し、決まった細かさの段階に当てはめて表していく。
例えば、4段階の値で量子化を行う系では、信号強度の測定値(標本)は0、1/3、2/3、1の中から最も近い値が選ばれる。0.1に近い標本は0、0.4に近い標本は1/3といった具合である。この段階の数が多いほど元の信号をより高い精度で忠実に表現することができるが、量子化後のデータ量はその分だけ増大する。
この細かさをビット数で表したものを「量子化ビット数」と呼び、これが1ビットであれば2段階(21)、8ビットならば256段階(28)、16ビットならば65,536段階(216)の細かさで強度を表現できる。
(2019.12.17更新)
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 国土交通省 国土技術政策総合研究所(国総研) 道路交通研究部 高度道路交通システム研究室「スマートフォンのセンサーデータに基づく路面性状簡易診断サービスの実用性に関する検討」(PDFファイル)にて参照 (2015年7月)