サプレス【suppress】

概要

サプレスとは抑圧する、抑制する、抑える、鎮圧する、差し止める、もみ消す、やめさせる、我慢する、こらえる、などの意味を持つ英単語。IT分野では、不要と判断した情報やデータ、信号を抑制、除去、あるいは非表示にする処理を指すことが多い。
サプレスのイメージ画像

データ管理やプログラミングの分野では、あらかじめ定めた規則に従い、データの一部を省略または削除する操作を指す。代表例が「ゼロサプレス」(zero suppress)で、「0079」のように数値の先頭に連続する「0」が付いている場合にそれを除去して「79」として扱う処理がこれにあたる。帳票出力や画面表示の際に意味のない桁や空欄を非表示にする処理も同様にサプレスと呼ばれる。

文字列処理では、先頭や末尾に混入した空白文字改行コード制御文字を検出して取り除く操作をサプレスと表現することがある。ソフトウェア開発においては、コンパイラや開発環境が出力する特定の警告メッセージや例外通知を意図的に抑止する機能もサプレスと呼ぶ。この場合はデータを削除するのではなく、出力そのものを抑制する意味で用いられる。

音声処理や信号処理の分野では、目的の信号に混在するノイズや不要な成分を特定して低減・除去する処理をサプレスという。マイク入力から周囲の雑音を取り除く「ノイズサプレス」(noise suppression)や、スピーカーの音が再びマイクに入り込む反響を抑える「エコーサプレス」(echo suppression)などがある。近年のWeb会議システムや音声認識システムでは、機械学習を活用して話者の音声と不要な音を識別するサプレス機能が広く採用されている。

業務システムやデータベースの分野では、特定の条件に合致するレコードや宛先を処理対象から除外する操作をサプレスと呼ぶことがある。例えば、ダイレクトメール配信において、配信停止を希望する顧客のリストと照合し、該当アドレスへの送信を自動的に除外する処理をサプレスという。通信・ネットワーク分野でも、不要なパケット転送や特定の制御メッセージの送出を抑制する仕組みをサプレスと呼ぶことがある。

(2026.6.11更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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