S/N比 【Signal-to-Noise ratio】 信号対雑音比 / SNR

概要

S/N比(Signal-to-Noise ratio)とは、目的の信号に対するノイズ(雑音)の量を対数で表したもの。電気回路や通信回線、音響機器などの性能や環境を表す際に用いられる。

基準信号を入力したときの出力レベルと、入力が無い場合の出力レベル(雑音レベル)を比較し、信号レベル(S)と雑音レベル(N)の比の値(S/N)を求める。数値が大きいほど雑音が少なく高品質の信号が得られることを意味する。

電気信号や音声は信号レベルの範囲(ダイナミックレンジ)が極めて大きいため、S/Nの値をそのまま用いるのではなく、常用対数(10を底とする対数)を取って10倍した「dB」(デシベル)という単位で表す。例えば、ある電気回路のS/N比が50dBであれば、信号と雑音の電力が5桁(105=10万倍)違うという意味になる。

C/N比 (搬送波対雑音比/CNR:Carrier-to-Noise ratio)

電気通信や無線通信、デジタル信号などで、搬送波(carrier)の信号に対するノイズの量の比率を「C/N比」(Carrier-to-Noise ratio)という。意味はS/N比と同じだが、搬送波への変復調を伴う伝送系で、伝送信号そのものではなく搬送波におけるノイズを議論していることを明確にするために用いられる。

(2024.3.12更新)

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