M3Uファイル 【.m3uファイル】

概要

M3Uファイル(.m3uファイル)とは、動画などのプレイリストを記録・配布するためのファイル形式の一つ。標準のファイル拡張子は「.m3u」。文字コードがUTF-8のものは「M3U8ファイル」(拡張子.m3u8)とも呼ばれる。

動画や音声などを連続再生するためにファイルの所在を表すURLを列挙したテキスト(文字)形式のプレイリストファイルで、それ自体には動画や音声が記録されているわけではない。もともとMP3音声ファイルのプレイリストとして開発された形式で、メディアプレーヤーなどでよく利用される。

メディアファイルの所在情報を一行に一つ記述することができ、コンピュータのファイルシステムにおける絶対パス、M3Uファイルのある位置からの相対パス、URLのいずれかを記述する。「#」から行末まではコメントだが、拡張M3U形式では「#PLAYLIST:」でリストのタイトルを定義するなど、特定のコメント記法で追加の情報を記述することができる。

標準規格などはなく、文字コードの規定もないため、当初は欧米圏でASCII文字コードなどを用いて記述されていたが、様々な言語圏で扱えるようUnicodeのUTF-8で記述する形式が広まった。その際、元の形式と区別して拡張子を「.m3u8」とする慣例がある。

このプレイリストをネットワークを通じた動画や音声のストリーミング再生に応用したものが「HLS」(HTTP Live Streaming)である。配信サーバ側では元になる動画や音声を10秒ごとのMPEG-2 TSTransport Stream)形式のファイルに分割し、再生順(時系列)にM3U8形式のリストを作成、これをプレーヤー側へ送信する。

(2023.4.14更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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