LDAC

概要

LDACとは、Bluetoothで音声の伝送に用いられる圧縮符号化方式(コーデック)の一つ。ソニーが開発したもので、ハイレゾ音源を高品質なままワイヤレスで再生することができるとされる。

パソコンスマートフォン、オーディオ機器などとBluetoothイヤフォンやBluetoothスピーカーなどの接続に用いられる「A2DP」(Advanced Audio Distribution Profile)と呼ばれるプロファイルで用いられるコーデックの一つで、送信側と受信側の両者とも対応している場合に使用できる。

対応するサンプリング周波数は最高96kHz量子化ビット数は最大24ビットと、CD音質を超えてハイレゾ音源をカバーする仕様となっている。これを他のコーデックのように低音質・少容量のデータにダウンコンバート(自動変換)せずにそのまま無線伝送できる。

ビットレートは最高で990kbpsキロビット毎秒)に達するが、無線通信の状況が悪い場合などには自動的に660kbpsあるいは330kbpsデータを削減して再生を維持する仕組みも組み込まれている。圧縮方式の改良により、これらの低ビットレートモードの場合でも同等レートの既存コーデックより高音質になるとされる。

ソニーでは送信側が用いるエンコーダオープンソースとして公開し、Androidに標準で組み込むなどの便宜を図っており(受信側のイヤフォンなどに組み込むデコーダは同社への申請と許諾が必要)、従来のSBCAACに代わり、aptXと競合する有力な選択肢として注目されている。

(2022.1.27更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる