変数宣言 【variable declaration】
概要
変数宣言(variable declaration)とは、コンピュータプログラムのソースコード中で、これから使用する変数の名前を宣言し、値を格納するための記憶領域を確保させること。プログラミング言語によって要不要や方法は異なる。変数はプログラム中で値を格納することができる「容器」のような存在で、処理に必要な値を記録しておくことができる。この変数をコード中で使用することを処理系に伝達する記述が変数宣言で、宣言された変数は以降のコード中で値を代入したり参照できるようになる。
変数のデータ型を使用前に確定させる静的型付け方式を採用している言語では、「int x,y;」(整数型の変数xとyを宣言)のように、宣言時にデータ型を必ず記述する。言語によっては「int x=0,y=255;」のように宣言と初期化(初期値の代入)を同時に行うことができる。
一方、実行時に処理系が動的にデータ型を判断する動的型付け方式を採用しているスクリプト言語などの場合、「var x;」のように宣言時にデータ型を記述しないか省略できるようになっている。「x=1;y=2;z=y+z;」のように宣言自体を省略したり、「var x=0;x="abc";」のように後で宣言時とは異なるデータ型に変更できる言語もある。
宣言を省略できる言語はちょっとした短いプログラムを記述する際に短いコード量で目的を達成でき便利だが、ある程度以上の規模のプログラムで宣言を省略すると思わぬバグの温床となることが多いため、Visual Basicの「Option Explicit」宣言のように、そのプログラム中での変数宣言を必須化する(宣言の無い変数の使用はエラーとなる)仕組みが設けられている場合もある。
(2021.7.26更新)