MMS 【Multimedia Messaging Service】 マルチメディアメッセージングサービス
概要
MMS(Multimedia Messaging Service)とは、携帯電話間で文字や画像、音声、動画などを組み合わせたメッセージを送受信する方式を定めた標準規格の一つ。また、携帯電話事業者が同方式で提供する、加入者間のメッセージ送受信サービス。短い文字メッセージを交換できる「SMS」(Short Massaging Service/ショートメッセージ)を拡張し、文字以外の情報も伝達できるようにしたもので、端末メーカーや通信事業者、国などの違いによらず対応端末間でメッセージを送受信できる。
端末内蔵のカメラで撮影した写真データを送信するといった用途を見込んで策定された仕様で、SMSのような文字数の制限などはなく自由に文字や画像などを組み合わせられる。ただし、一通数円程度と格安のSMSとは異なり、メッセージのデータ量に応じて送信および受信に相応のデータ通信料金が課金される。
世界的には第2世代のGSM携帯電話向けのメッセージ送受信サービスの標準として2000年代前半に広く普及したが、同時期に日本ではNTTドコモのiモードメールなどの独自サービスや、携帯電話端末でインターネット電子メール(eメール)を直に送受信する機能などが普及したため、MMSはほとんど利用されなかった。
通信キャリアのネットワークがインターネットなどと同じIP(Internet Protocol)で制御されるようになると、IP網上でSMS/MMSに相当するメッセージ交換サービスを提供できる「RCS」(Rich Coommunication Services)規格が整備された。日本では従来のSMSサービスから移行する形で「+メッセージ」の名称でRCSベースのサービスが提供されている。
(2022.5.17更新)