読み方 : けいしょう
継承 【inheritance】 インヘリタンス / クラス継承

継承関係にあるクラス間では、元になるクラス(スーパークラス、親クラス、ベースクラス、基底クラス、基本クラスなどと呼ばれる)の持つメソッドやプロパティなどが、新たに産み出されたクラス(サブクラス、子クラス、派生クラスなどと呼ばれる)に引き継がれ、その機能のすべてを利用することができる。
継承を利用することでコードの再利用性が高まり、汎用的・抽象的な機能の実装をスーパークラスに任せ、サブクラスにはその機能を利用した個別具体的なコードを書くだけでよくなる。例えば、バイト単位で入出力する汎用的なクラスを元に、ファイル入出力のクラスやネットワーク入出力のクラスを派生させることで、両者に共通するコードを何度も繰り返し記述する必要がなくなる。
言語によってはスーパークラスに複数のクラスを指定する「多重継承」を行なうことができ、様々なクラスの機能を同時に利用することができる。ただし、単純な多重継承はスーパークラス間でメソッド名が衝突した場合の対処など問題が起きやすいため、代わりにインターフェースやミックスイン、トレイトなどのコードを再利用する仕組みを用意している言語もある。
(2018.5.4更新)
関連用語
他の用語辞典による「継承」の解説 (外部サイト)
資格試験などの「継承」の出題履歴
▼ ITパスポート試験
【平24秋 問45】 次の a~d のうち、オブジェクト指向の基本概念として適切なものだけを全て挙げたものはどれか。a クラスb 継承c データの正規化d ホワイトボックステスト。
▼ 基本情報技術者試験
【令6修12 問35】 オブジェクト指向において,あるクラスの属性や機能がサブクラスで利用できることを何というか。
【令5修6 問35】 オブジェクト指向において,あるクラスの属性や機能がサブクラスで利用できることを何というか。
【令2修7 問46】 オブジェクト指向において,あるクラスの属性や機能がサブクラスで利用できることを何というか。
【平30春 問46】 オブジェクト指向において,あるクラスの属性や機能がサブクラスで利用できることを何というか。