プライベートDNSモード 【private DNS mode】
概要
プライベートDNSモード(private DNS mode)とは、Androidの設定項目の一つで、接続事業者から通知されるDNSサーバを使わずに利用者が自ら指名したDNSサーバを用いる動作モード。パブリックDNSサーバなどを使い場合に有効にする。DNS(Domain Name System)はインターネット上のドメイン名とIPアドレスを対応付ける仕組みで、端末はインターネット接続事業者などが運用するDNSサーバに問い合わせを送り、サーバが調査を行って結果を端末に教えてくれる。
ほとんどの接続事業者は自前のDNSサーバを設置しており、契約者の端末からの接続を受け付けると自らのDNSサーバのIPアドレスを通知して利用を促す。端末には何も設定を行わなくても接続時に通知されたDNSサーバを使うようにできている。
プライベートDNS
プライベートDNSモードは端末から問い合わせを行うDNSサーバを利用者が自ら指定することができるモードで、Android 9から搭載された。バージョンにより文言は微妙に異なるが、Androidの操作画面で「設定」→「ネットワークとインターネット」→「詳細設定」を開くと項目が表示される。
ここに接続したいDNSサーバのIPアドレスを直に入力すると、接続先のネットワークに関わらず常にそのサーバにDNS問い合わせを行うようになる。インターネットを通じて問い合わせを行う都合上、DNSサーバはDoT(DNS over TLS)やDoH(DNS over HTTPS)などの方式による暗号化に対応していなければならないという制約がある。
利用者が自らインターネット上に設置したDNSサーバを利用することもできるが、一般的にはGoogle社やCloudflare社などが運営する「パブリックDNS」を利用するために用いられる。これらはインターネット上に公開され誰でもDNS問い合わせを行うことができるサーバで、Google社はIPアドレス「8.8.8.8」、Cloudflare社は「1.1.1.1」で接続を受け付けている。
(2024.8.29更新)