microSDメモリーカード 【マイクロSDメモリーカード】

概要

microSDメモリーカード(マイクロSDメモリーカード)とは、SDメモリーカードのサイズ・形状についての規格の一つで、最も小さいもの。サイズは幅11mm×長さ15mm×厚さ1mmで、重量は1gに満たない。スマートフォンやデジタルカメラ、家庭用ゲーム機など小型の携帯情報機器でよく利用されている。

2005年に米サンディスク(SanDisk)社の「TransFlash」カードの仕様を正式にSDカード規格の一部として採用したもので、従来の小型SDカードである「miniSD」仕様よりもさらに一回り小さくなっている。サイズ以外の仕様はSDメモリーカードと共通のため、形状を適合させるだけの簡易なアダプタを通してSDカードスロットで読み書きすることができる。

microSDHC/microSDXC/microSDUC

microSDメモリーカードのイメージ画像
「microSD」の名称は、その後に追加された「microSDHC」(SDHCカードの縮小版)、「microSDXC」(SDXCカードの縮小版)、「microSDUC」(SDUCカードの縮小版)を含む総称、あるいは実際にはこれらのうちのいずれかを指すことが多い。

それらの場合も、サイズ・形状以外の仕様は元になったフルサイズのカードのものと同等である。現在では初代のmicroSDカードはほとんど出回っておらず、「microSD」とだけ記載されていても実際にはこれらの後継規格のいずれかを意味する場合がほとんどである。

miniSDメモリーカード (ミニSDメモリーカード)

SDメモリーカードのサイズ・形状についての規格の一つで、通常のSDカードより一回り小さいもの。2003年に策定された規格で、microSDカードが登場するまでは携帯機器などに用いられた。

サイズは幅20mm×長さ21.5mm×厚さ1.4mmで、重量は約1g。発表時において世界最小というサイズが特徴で、それまでのSDメモリーカードと比べて面積で40%減、容積で60%減、重量で50%減となっている。

制御回路の仕様や駆動電圧、データ転送速度などはフルサイズのSDカードと同じだが、ライトプロテクト(書き込み禁止)スイッチは面積の問題で実装されておらず、フルサイズ用のスロットに差し込めるようにするためのアダプタにスイッチが付属する。また、将来の拡張性を考慮して端子が2本追加され、11本になっている。

オリジナルのSDカードの縮小版であるminiSDカード、SDHCの縮小版であるminiSDHCが策定されたが、SDHC世代ではすでにmicroSDに取って代わられほとんど使われておらず、SDXC規格ではminiSDサイズの仕様は削除された。

(2018.9.3更新)

フラッシュメモリの用語一覧

SDカードの種類

世代 \ 形状フルサイズminiSDmicroSD最大容量ファイル
システム
発表
SDSDminiSDmicroSD2GBFAT161999年
SDHCSDHCminiSDHCmicroSDHC32GBFAT322006年
SDXCSDXC-microSDXC2TBexFAT2009年
SDUCSDUC-microSDUC128TBexFAT2018年
幅×長さ
厚さ
(mm)
24×32
2.1
SDカード
20×21.5
1.4
miniSDカード
11×15
1.0
microSDカード
面積 (mm2)768430165
体積 (mm3)1613602165
重さ約2g約1g約0.5g
端子9ピン11ピン8ピン
(画像は © Digipot.net による)

SDカードの転送速度・性能表記

クラスと保証速度
SDスピードクラス
Class 22MB/s
Class 44MB/s
Class 66MB/s
Class 1010MB/s
UHSスピードクラス
Class 110MB/s
Class 330MB/s
「x倍速」表記
表記転送速度
(1倍速)150KB/s
60倍速9MB/s
80倍速12MB/s
120倍速18MB/s
133倍速20MB/s
150倍速22.5MB/s
200倍速30MB/s
400倍速60MB/s
600倍速90MB/s
バス(通信路)の転送モード
転送モード最高速度
Normal Speed (NS)12.5MB/s
High Speed (HS)25MB/s
Ultra High Speed (UHS)
UHS-ISDR1212.5MB/s
SDR2525MB/s
SDR50/DDR5050MB/s
SDR104104MB/s
UHS-IIUHS156/FD156156MB/s
HD312 *312MB/s
* 半二重通信