USB Type-C 【USB-Cコネクタ】 USBタイプC
概要
USB Type-C(USB-Cコネクタ)とは、コンピュータと周辺機器や携帯機器の接続などに使われるUSBの端子(コネクタ)形状の一つ。2013年8月に発表されたUSB 3.1規格で追加された楕円形の端子で、今後は旧型を廃止してこのコネクタに一本化される。従来のような端子の向きの上下(表裏)の区別がなくなり、どちらを上に挿しても正常に機能する。USB 3.1以降の機能や性能をフル活用でき、給電仕様「USB PD」(USB Power Delivery)にも対応する。10Gbps以上の高速なデータ伝送や100Wの大容量の電力供給、双方向の給電などが可能となっている。
端子の大きさは幅8.4mm×高さ2.6mmと、従来のいわゆるマイクロUSB端子に近い大きさで、コンピュータ本体側でも周辺機器・携帯機器側でも同一の端子を用いるようになっている。USB 3.0、USB 2.0などとの互換性もあり、アダプタ(変換コネクタ)を介して古い機器に接続することもできる。
Type-Cへの統一
2017年のUSB 3.2以降では端子形状がUSB Type-Cに一本化され、USB Type-AやUSB Type-B、マイクロUSBなど旧仕様のコネクタは非対応とした。EU(欧州連合)が2024年以降販売される携帯機器にUSB Type-Cコネクタの搭載を義務付けるなどの動きもあり、今後は唯一のUSB端子として一層の普及が見込まれる。
現在もスマートフォンやタブレット端末などの携帯機器ではType-Cへの移行が順調に進みつつあるが、パソコンに接続するマウスやキーボードなど、特に高い性能は必要ない用途では、従来製品との互換性のため当分はUSB Type-Aコネクタが利用され続ける可能性がある。
同じUSB Type-Cケーブルでも、対応するUSB規格のバージョンや最高伝送速度、給電能力、Thunderbolt規格への対応などの仕様が大きく異なるものが混在しており、ひと目で見分けられるようなブランドやマークなどの整備も進んでいない。当面の間は市場の混乱状況は続くと見られ、消費者は自分の用途に適合したUSBケーブルを注意深く探す必要がある。