リセット 【reset】
概要
リセット(reset)とは、置き直す、付け直す、初期化する、既定値に戻す、最初の状態に戻す、などの意味を持つ英単語。IT分野ではコンピュータやソフトウェアを強制的に起動し直して初期状態に戻す操作を指すことが多い。コンピュータなどの電子機器では、専用のボタン(リセットボタン)を押すなどして強制的に機器を起動し直し、電源投入直後の状態で改めて使い始める操作をリセットと呼ぶことが多い。メインメモリの内容などは失われて起動直後の初期状態に戻される。機器が操作を受け付けなくなった場合などに行われる。
特定のキーやボタンの操作を組み合わせるなどソフトウェアに指示してリセットすることを「ソフトリセット」、リセットボタンを押すなどハードウェアの操作によってソフトウェアを介さず直に再起動することを「ハードリセット」と呼ぶことがある。
また、「パスワードリセット」(パスワードを設定し直す)のように、永続的に記録されている設定情報などを破棄して初期状態に戻したり、改めて新しい内容に変更する操作を指すこともある。IT以外の分野でも、「すべて無かったことにして最初からやり直す」といった意味合いでリセットという語が用いられることがある。
リセットボタン (リセットスイッチ)
電子機器などの筐体側面などについている、強制的に機器の再起動を行うためのボタンを「リセットボタン」または「リセットスイッチ」という。指などで押し下げることで作動し、機器を電源投入直後の状態に戻して起動し直すことができる。内部にバネなどが仕込まれ、指を離すと自然に押す前の状態に戻るようになっていることが多い。
コンピュータの場合、CPUの実行状態やメインメモリに記憶されたデータなどはすべてクリアされて初期状態に戻され、OSの起動からやり直される。ストレージ(外部記憶装置)に保存していない作業中のデータなどは失われる。
周辺機器や記憶装置へのアクセス中にリセットを押すと機器に不具合を生じたり記録内容が破損する場合もあるため、安全に再起動を行うにはOSのメニューなどから指示を行うべきで、操作を受け付けないなど他に方法が無い場合に限ってリセットボタンを利用するべきであるとされる。