アプリ内ブラウザ 【in-app browser】
概要
アプリ内ブラウザ(in-app browser)とは、スマートフォンなどのアプリの機能の一部として提供されるWebブラウザのこと。オペレーティングシステム(OS)の提供する汎用的なソフトウェア部品を用いて実装されているものが多い。AndroidにはGoogle Chrome、iOSにはApple Safariといったように、スマートフォン・タブレット端末向けのOSには標準でWebブラウザが同梱されているが、この標準ブラウザの機能を他のアプリから呼び出して利用できる「WebView」(ウェブビュー)などの仕組みが整備されている。
アプリ内ブラウザはこの仕組みを利用してアプリ内に実装されたWebブラウザ機能で、ChromeやSafariのWebページ表示機能をアプリに組み込んだものである。利用者が操作画面に表示されたリンクをタップすると、画面が遷移してリンク先のWebページがアプリ内に表示される。
あくまで表示機能を部品として組み込んでいるだけであるため、Webブラウザ側の機能をすべて利用できるわけではなく、ブラウザ側で管理されているデータ(キャッシュやCookie、保存されたパスワードなど)も利用できない。
なお、リンクを開く際の操作(長押しなど)によって、アプリ内ブラウザではなく標準のWebブラウザを起動してWebページを表示させることもできる。いずれの場合も原則として画面全体にWebページが表示されるため、どちらで表示しているのか一見わかりにくい難点がある。
(2023.7.5更新)