タブ 【tab】 tabulator
概要
タブ(tab)とは、(書類などの)耳、つまみ、垂れ飾り、札などの意味を持つ英単語。コンピュータの操作画面では、表示領域の端にあるつまみ状の見出し領域や、文字列の先頭を一定間隔に並べる機能などを指す。手帳やルーズリーフなどの端から突き出した、表題や分類などを記した紙片やシールのことをタブという。転じて、グラフィック表示を利用したコンピュータの操作画面(GUI:Graphical User Interface)で、ウィンドウなどの表示領域の端に突き出した小さな見出しが並んだものをタブという。
タブは表示領域の上端や下端などに並べられ、Webページのタイトルなど表示内容を表す表題などが簡潔に記されている。利用者がタブの一つをクリック操作やタップ操作で選択すると、対応する内容が表示領域に現れる。他のタブを選択すると、そのタブに対応した内容に素早く切り替わる。
複数のウィンドウなどを開いて必要なものを前面に表示する方式などに比べ、表示内容の一覧性に優れ、内容の切り替えも素早く行うことができるため、Webブラウザなど多数の異なる内容を同時に表示して切り替えて閲覧することが多いソフトウェアの表示方式として採用されている。
タブ文字・タブキー
制御文字の「タブ文字」(tab letter)やキーボードの「タブキー」(tab key)の “tab” は “tabulator” の略で、表(table)を作るもの/人、作表者、作表機といった意味を持つ。
これらはもともとタイプライターで文書を作成する際に一部を表の形に整形するためのもので、横幅を一定の間隔に区切った位置(タブストップ)に印字ヘッド(コンピュータではカーソルなど)を移動することで、項目の左端の位置を各行で揃える働きをする。
この間隔のことを「タブ幅」(tab width)などと呼び、2文字、4文字、8文字などが用いられることが多い。例えばタブ幅が8文字の場合、現在の入力・表示位置が表示領域の左端から1~8文字目のときは9文字目に、9~16文字目のときは17文字目に、という具合に8文字間隔の位置に入力・表示位置が移動する。