ジャイロスコープ 【gyroscope】 角速度センサー / ジャイロセンサー / ジャイロ / gyro
概要
ジャイロスコープ(gyroscope)とは、計測機器の一種で、角度(傾き)や角速度(回転の速さ)を測ることができるもの。「ジャイロセンサー」は和製英語で、英語では “gyroscope” あるいは“gyro” という。航空機や船舶、ロケット、人工衛星、カーナビゲーションシステム、スマートフォン、デジタルカメラ、ゲーム機のコントローラーなどに幅広く応用されている。
動作原理に応じて機械式や流体式、光学式などの種類があるが、よく知られているのは最初に発明された機械式で、球状の枠の内部に固定された円盤が回転する回転型ジャイロスコープが有名である。自転する物体に働く慣性力(ジャイロ効果)を利用する。精度は高いが装置が大掛かりなため主に大型の機械で用いられる。
スマートフォンなど小型の電子機器に内蔵される装置の場合には、小さな音叉や輪の形をした部品を振動させる振動型がよく用いられる。振動する物体を回転させた時に働くコリオリの力を検知する。
単純な構造の装置は特定の一つの軸の周りの回転しか検知できない1軸ジャイロスコープだが、構造を工夫したり複数の検知器を組み合わせることで、互いに直交する2軸や3軸の回転を検知できる装置もある。我々の住む世界の空間は3次元であるため、3軸型はあらゆる方向の回転を検知できる。
(2020.4.11更新)