USB PD 【USB Power Delivery】 USBパワーデリバリー
概要
USB PD(USB Power Delivery)とは、コンピュータと情報機器や周辺機器の通信などに用いるUSBケーブルで、通信と同時に100Wまでの給電を行うことができる仕様。従来のUSBバスパワーなどに代わる強力な給電方式である。2015年にUSB 3.1の追加仕様として定義されたもので、最大で48V/5Aの240Wの電力を供給することができる。従来の「USBバスパワー」(USB Bus Power)では4.5W、「USB BC」(Battery Charging)仕様でも7.5Wまでだった。
業界団体のUSB-IFが仕様を策定しており、USB Type-Cコネクタを備えたUSBケーブルが必要となる。給電側・受電側の双方がUSB-Type CおよびUSB 3.1以上に対応している場合に利用できる。Type-CコネクタのケーブルでもすべてがUSB PD対応なわけではなく、製品により給電能力(3A、5Aなど)も異なるため購入時には確認が必要である。
供給する電力が向上したことで、これまでは難しかったディスプレイやコンピュータなど大型の機器をUSBケーブルだけで動作させられるようになる。給電側の選択や入れ替え、枝分かれや数珠つなぎの給電も可能で、電源から一台に給電すればそこからUSBケーブルで多数の機器にまとめて給電することができ、電源ケーブルやACアダプタの削減も期待できる。
(2024.1.17更新)